【2021年免除者が解説】大学院生の奨学金免除方法について_免除実例も紹介

大学院_奨学金免除

こんにちは,Hiroです.

今回は,大学院の奨学金免除について解説します.

これから大学院に通う人で奨学金について不安に思っている人も多いんじゃないでしょうか?

そこで大学院に通って,奨学金免除に向けて全力を注いだ僕が,奨学金免除の獲得方法について解説します.

(このブログを書いた時はまだ免除の結果が出ていません.
2021年7月ごろに発表されるのでその時に結果は報告します.)

この記事はこんな人におすすめ

  • これから大学院に進学する人
  • 奨学金を免除したい人
  • 大学院への進学を悩んでいる人

この記事を書いているのはこんな人

・奨学金のみで大学院2年間一人暮らし
・中堅国立大学大学院2021年3月卒業
・2021年4月からメーカーで技術職として従事
・奨学金半額免除を獲得

目次

そもそも何の奨学金?

この記事で言及する奨学金とは日本学生支援機構の第一種奨学金(無利子)のことです.

以下の点には,注意してください

  • 学部生には当てはまらない
  • 大学院の第二種奨学金(有利子)には免除制度はない

大学院にも奨学金ってあるんだ!どれくらい貰えるの?

2年間で最大220万円を無利子で借りられるよ!詳しくはこの記事を読んでみて!

大学院生の奨学金について解説|何円借りれるの?給付はあるの?

大学院での奨学金免除制度

第一種奨学金の返還免除は日本学生支援機構の「特に優れた業績による返還免除」という制度です.(参考:特に優れた業績による返還免除

優れた業績というのは研究に関する業績です.具体的には以下のようなものがあります.

  • 修士論文
  • 学術論文の投稿
  • 学会発表
  • 学会での受賞
  • 著作物の作製
  • 発明(特許)
  • 授業評価
  • TA
  • 音楽,演劇,美術その他芸術の発表会における成績
  • スポーツの競技会における成績
  • ボランティア活動その他の社会貢献活動の実績
  • その他機構が定める業績

めっちゃあるやん.ボランティアってゴミ拾いとかでもいいの?

それが研究と関係あるならいいけど,関係ないなら無理だよ。全部の項目,研究に関連してないと申請できんよ

上でたくさん項目を上げましたが,2年間で本を書いたり,特許を取ったりするのは厳しいものがあります.

そして,修士論文はみんなが書くので差が付きません

よって,差が付けれるのは以下の3つです

学術論文の投稿

学会発表

学会での受賞

大学院で奨学金免除を獲得する方法

大学院で奨学金免除を獲得するには各大学で上位に入る必要があります.

具体的には

各大学で上位30%→半額免除

各大学で上位10%→全額免除

です.

つまり,自分が通ってる大学以外の学生とは競わなくていいってことだよ

そうなんや!旧帝とかと争わなくていいんや.じゃあ,頑張ってみようかな

それで,上位何%とかってどうやって決まるの?

上で挙げた各項目にポイントが割り振られててそれの合計点で決まるよ

例えば

英語で論文投稿→5点

日本語で論文投稿→3点

学会発表→2点

みたいなかんじです.

ここで注意しておきたいのは

大学院ごとによって評価基準は異なるということです。

例:A大学 論文投稿20点,学会発表5点

  B大学 論文投稿10点,学会発表 5点(上限20点)

また基本的に評価基準は公表されていません

ごくまれに基準が公開されている大学がありますが公開していない大学がほとんどです.

なのでここでは一般的に言われている基準を載せておきます.

  • 最も評価が高いのは英語論文を筆頭著者で投稿する
  • 学会数には上限がある.(例:学会1回5点だけど年間上限20点まで)
  • 日本語より英語の方が評価が高い(例:学内学会より国際学会,和文論文より英語論文)

このあたりはどの大学も共通しているといわれているので,頭に置いておきましょう.

奨学金免除には具体的に何をすればいいのか?

大学院で奨学金免除にとって重要なことには他人ができないことをすることです.

具体的には

  • ポスター賞受賞
  • 英語論文を筆頭著者で投稿

です.

学会発表は意味ないの?

もちろん意味はあるよ.でも学会は出たければ出れるし,上限もありそうやから差が付きにくいよ.

それよりも,達成するのが難しい上の2つを達成しておくのが奨学金免除のセオリーだよ.

ポスター賞や論文投稿は申請すれば誰でもできることではありません.厳正な審査があってそれをクリアすれば達成できるものです.

例えば

ポスター賞受賞

 学会に参加した全ポスターの上位10%

英語論文を筆頭著者で執筆

 雑誌によるが自分が投稿した雑誌の採択率は55%.
 つまり,せっかく書き上げても掲載拒否される場合がある.

このように達成するのが困難だからこそ,達成すれば他の学生と大きく差をつけることができます.

ポスター賞や論文執筆に関しては以下の記事参考にしてみてください。
ポスター賞受賞のコツについて受賞経験から解説|裏技も紹介

修士で学術論文を書く方法_論文を書いて200万円をゲット|奨学金免除

具体的な奨学金免除例

具体的な免除の例が知りたい方もいると思うので僕の実例と僕の聞いた実例を載せておこうと思います.

ただし,僕の通っていた大学は中堅国立大学なので旧帝大学等はもっと高い業績が求められると考えられます.

筆者の免除例:半額免除

  • 国内学会発表 10回(受賞1回)
  • 英語論文ファーストオーサー1本

結果:半額免除

全額免除いけると思ったんやけどなぁ。。。

Aさんの免除例:半額免除

  • 国内学会発表10回(受賞4回)
  • 国際学会発表2回

結果:半額免除

意外と論文を書かなくても半額免除は狙えるよ

Bさんの免除例:半額免除

  • 国内学会発表10回(受賞1回)
  • 国際学会発表2回(受賞1回)

結果:半額免除

Cさんの免除例:半額免除

  • 国内学会発表3回(受賞1回)
  • 英語論文セカンドオーサー 1本

結果:半額免除

論文1本では全額免除って厳しいんやなぁ

Dさんの免除例:全額免除

  • 国内学会発表数回(受賞1回)
  • 英語論文ファーストオーサー 1本
  • 英語論文セカンドオーサー 1本

結果:全額免除

やっぱり全額免除には論文はセカンドオーサー含めてもいいから2本は必要なのかなぁ

という結果でした.

僕の通っていた大学院は中堅国立だったのでこれぐらいでしたが、レベルの高い大学ですと,ファーストオーサーで2本以上が必要になっていくでしょう.

奨学金免除の注意点

これまで具体的な免除獲得方法を説明してきましたが,
注意しておきたいことが3つあります.

  • 論文は免除申請までに受理される必要がある
  • 博士後期課程進学者が優先
  • 論文のインパクトファクターは関係ない

注意点① 論文は免除申請までに受理される必要がある

大学ごとで異なりますが,基本的に奨学金免除の申請期限が修士2年の2月上旬ごろです.

これまでに論文掲載の受理通知(アクセプト)を受け取っておかないと業績にカウントされません

つまり,せっかく書き上げても申請締め切り時に審査中または修正中だと業績にならないということです.このことを忘れずに早めに書いておきましょう.

注意点② 博士後期課程進学者が優先

つまりドクターに進学する人は優先的に全額免除するよっていう制度です.

この制度のあるなしも大学によって異なります.

これは,おそらく大学事務に聞けば回答してくれるので気になる人は問い合わせてください.

ただ,これに関してはこの制度があった場合の対応策は無いので,進学する人が少ないことを願いながら自分の研究に集中しましょう.

注意点③ 論文のインパクトファクターは関係ない

インパクトファクター(I.F.)というのを知っていますか?

I.F.とは論文雑誌の権威性を示す値の1つです。Wikipediaでは以下のように定義されています。

I.F. : 雑誌に掲載された論文が一年あたりに引用される回数の平均値

一般的にはI.F.が高い雑誌に論文を載せた方が評価が高いです。

ただ奨学金の免除に関してはI.F.は関係ありません。

I.F.の高いNatureやScienceに論文を投稿しても、I.F.の低い有名でない雑誌に投稿しても同じ評価です。

なので奨学金の免除だけを考えるのであれば、I.F.のあまり高くない雑誌に論文を投稿するのも1つの手です。

I.F.ってどこで調べられるの?

「雑誌名+if」で調べると数値が出てくるよ

試しに自分がよく読む雑誌のI.F.を調べてみてください。I.F.の目安としてはこんな感じです。

  • 0~1:誰でも投稿できる。
  • 1~2:よっぽどひどくない限り投稿できる。
  • 3~4:この辺に載せるとまぁ頑張ったねってなる
  • 5~7:凄い!ってなる。特に7周辺の雑誌に載せるのは大変。
  • 10以上:やばすぎ!!!

まとめ(大学院での奨学金免除)

以上となります.

この記事をまとめますと

奨学金免除の基準
 上位30%→半額免除
 上位10%→全額免除

免除に重要なこと
 ポスター賞受賞
 論文投稿(英語かつ筆頭著者がより良い)

となります.

いかがでしたでしょうか.

少しでも大学院生の奨学金免除の役に立てたら嬉しいです.

また,貸与奨学金ではなく企業からの給付奨学金について知りたい方がいれば以下の記事を参考にしてみてください.
企業からの給付奨学金と就活の話|裏ルートが存在する?奨学生が解説

以上です.ありがとうございました!

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